声優養成所は音痴でも入所できるのか

声優とはアニメや映画、ゲームに登場する人やものに対して声を当てる職業です。現在、声優は活動の幅を広げており声優を目指す人も増えてきました。大阪にも声優養成所がありますが、そこには入所試験を設けている場合も多いです。そのときに気になるのが歌唱力です。歌も踊りも行うことが多い声優になると、音楽的なセンスは重宝されますが実際どうでしょうか。

歌にバラエティに活躍の幅が広がる声優業界

最近、テレビやラジオを始めとするメディアで声優が活躍する姿をよく目にするようになりました。声優というとキャラクターに声を当てる職業です。アニメやゲーム業界では裏方のような存在で、あまり前に出る仕事ではありませんでしたが昨今のアニメブームや声優ブームにより活躍の舞台は広がっています。

とくにアイドル声優と呼ばれる人々の登場により、歌やダンスも披露するようになりました。現在は、武道館やドームでコンサートする人も珍しくなく、オリコンチャートで1位を獲得するグループや人気歌手もいます。そのため現在の声優には演技の才能や声質といった従来の能力から歌唱力や司会力、笑いを取るセンスなども必要とされています。

もはや声優が歌をうたう状況は珍しくありません。むしろ、歌わない人のほうが珍しいといえるでしょう。そんな状況のなかで音楽のセンスがあまりない音痴の人がこの業界を目指す場合には、なにか支障はあるのでしょうか。

声優養成学校の試験内容と音痴との関係

大阪にはさまざまな声優養成所やアクターズスクールの声優科などがあります。大阪から声優を目指す場合はどの学校を受験するかで試験内容は変わってきますが、だいたい次のケースが多いでしょう。

それは書類審査と面接、そして自己アピールと実技試験です。もちろん大阪の声優養成所のなかにはオーディションを実施しているところもあります。観客を入れたオーディションの場合は選考内容に歌唱力を問うものが多いです。

以上のことからわかるのは、一部の例外を除いてとくに歌唱力が必須ではないということです。声優養成所を突破するには歌唱力があるとアピールポイントにはなりますが、学校側は人物評価や演技評価、声質など他の要素の方を重視していることがわかります。

そのため声優を目指す人が音痴であっても一向に構いません。もとより声優養成所は演技や歌の指導を通してプロの実力を付けていきます。現時点で音痴であってもプロのレッスンを受ければ歌唱力は伸びることがあるので、あまり気にする必要はないでしょう。

音痴もひとつのキャラクターになる！

声優の名鑑を出している資料によると、2020年現在で約1500人の登録があるようです。

これまでアニメや映画の吹き替えが主だったのに対し、ゲームや歌手、お笑い番組など多方面に進出していますが、それだけ声優自身のキャラクターの幅も広がっていることがわかります。歌をうたうことが普通になってきた業界にとって、歌唱力を披露する場面は増えていますが、それは決して音痴が不利になるわけではありません。

なぜなら、音痴もまたひとつのキャラクターになるからです。アイドルグループには音痴キャラというのがいたりしますが、それと同じと考えていいでしょう。また声優が主に歌うのはキャラクターソングです。そこで求められるのは歌の巧さだけではありません。

いかにキャラクターと合っているかです。もちろん歌がうまいことはプラスになりますが、たどたどしい歌い方でもそれはひとつの魅力になります。音痴はむしろ特徴付けという点で有利に働くこともあるのです。

声優養成所に入る人のなかには歌のレッスンを受けたことがない人も多いです。しかし、そこはプロのトレーナーがいますからきっと上達するでしょう。加えて声優には演技だけでなく、愛されるキャラクターも必要です。音痴は魅力にもなり得るので、安心して声優養成所に挑戦してみてください。